ロゴマークをデザイン会社や制作会社に依頼するときには納品されるロゴマークの仕様について詳しく指定するのが大切です。この記事では特にサイズに着目してどのような考え方で指定したら良いかを解説します。依頼先に任せてしまうと失敗することもあるので、依頼して正解だったと思えるようにするための仕様の決め方も押さえておきましょう。
ロゴマークの制作を依頼するときに重要なのが納品の仕様を自分で主体的に決めることです。ロゴマークの制作の依頼先としてデザイン会社やイラストなどの制作会社、フリーランスのデザイナーなどがあります。企業に依頼するときでも、フリーランスの個人事業主に任せるときでも納品の仕様は指定することが必要です。
ロゴマークのサイズや色数などの仕様は共通のフォーマットが存在するわけではありません。どのような目的で使用するのかによって必要な仕様が異なります。ウェブサイトに入れる目的だという説明をしたとしても、どこにどのようなサイズで入れるかはサイトの設計によって違うでしょう。
そのため、はっきりと納品の仕様を決めて依頼することが重要になります。
もし納品の仕様を決めずにロゴマークの制作を依頼してしまうとどうなるのでしょうか。指定をしなかった場合には検収の基準が明確ではないため、トラブルが発生するリスクが高くなります。自分が想定していたよりもずっと小さいサイズのロゴマークを納品されてしまい、これでは拡大しなければ使えないということもあるでしょう。
拡大をすると見た目が悪くなってしまうことは否めません。ロゴマークの美しさが失われてしまい、本来得られるはずだった効果が出ない可能性もあります。逆にサイズが大きすぎた場合にも縮小をしなければならず、縮小の技術があまりないとかなり見栄えが悪くなってしまうでしょう。
希望に合っていなかったから修正して欲しいと伝えても断られる可能性もあります。契約上は特に定めがなかったから、使用目的から想像してサイズを決めたと言われてしまうこともあるからです。あるいはサイズなどの仕様変更について別料金を請求すると言われることもあります。
柔軟に対応してくれるケースもあるのは確かですが、トラブルの原因になることは否めません。また、仕様の変更によって納期が延びることは明らかで、ロゴマークによるマーケティングやセールスプロモーションの予定が狂ってしまうこともあり得ます。
ロゴマークの仕様を指定する上では明確に定めておいた方が良い要素がいくつもあります。その中でも注意が必要なのがサイズです。データファイルの解像度と言い換えることもできますが、基本的にサイズが適切でないと目的に合わない問題が生じます。
ロゴマークを主に何に使用するかを考え、その目的でちょうど良いサイズを指定して納品してもらうのが合理的です。もし画像編集のスキルを持っているなら、多少のサイズの違いには対応できるでしょう。その場合には解像度を重視して大きめのサイズにしてもらうのが安全策です。
ただ、細かい作り込みをしたデザインは縮小するのが困難になりがちです。拡大縮小のスキルがあったとしても納品サイズには気を付けましょう。
実際にはサイズを一つに絞り込めない場合もあります。ロゴマークを手に入れたらウェブサイトに入れたい、パンフレットに印刷したい、ノベルティの名入れに使いたい、ポスターにも入れたいといった形であらゆるシーンで使いたいことが多いでしょう。
商品のロゴマークだったとしてもパッケージにプリントするだけでなく、ウェブサイトの商品情報のページに載せたり、広告に入れたりしたい場合が多いはずです。このような様々なシーンで使えるようにするには、サイズの指定の仕方で工夫をするのが重要です。
縦がこの長さ、横がこの長さのサイズのロゴマークを納品して欲しいと明確に示すのではなく、幅を持たせて指定するのがコツです。サイトでは何ピクセルから何ピクセルまで使うことがあり、プリントする場合には大きい場合にはこのくらいのサイズで小さいときにはこの程度という風に指定しましょう。
そして、複数のサイズでの納品でも構わないという説明をして依頼するとあらゆるサイズに対応できます。多数のサイズのロゴマークを納品してもらうことになると費用も上がる可能性はあります。しかし、自前でサイズの調整が難しいのなら重要な指定の仕方です。
ロゴマークの納品の仕様を指定するときにはサイズを明確にするのが重要なのは確かですが、他にも押さえておきたいポイントがあります。ロゴマークの仕様では色数の指定も大切です。フルカラーで作ってもらい、いつもフルカラーで使用できれば見栄えが良いのは確かでしょう。
しかし、印刷して使用するときにはフルカラーでは色数が多いとコストがかかり過ぎることがあります。チラシを印刷したいときには特に切実な問題で、白黒や二色刷りでも美しいロゴマークがあると便利です。フルカラーだけでなく、モノクロや二色刷りでも作成してもらうのが良いでしょう。
また、画像形式を指定するのも重要なポイントです。JPEG形式のように汎用性が高い画像ファイルで納品してもらうことが多いですが、JPEG形式の画像は環境依存性があります。TIFF形式やPNG形式、BMP形式なども同様です。
広範囲で使えるようにするためにはPDF形式での納品もしてもらうのが大切です。画像形式もできるだけ種類を多くしておき、すぐにどれかを選んで使えるようにすれば画像変換などの手間も少なくて済みます。納品のときには印刷したデータも用意してもらい、印刷しても見栄えが悪くならないことを示してもらいましょう。
画面上ではきれいに見えていても、印刷したらだいぶ様子が違うということはよくあります。印刷して使用する予定があるときには検収条件として入れておきたいポイントです。
ロゴマークは用途によって必要な仕様が異なります。特にサイズはロゴマークの見栄えに大きな影響があるので気を付けなければなりません。ロゴマークの制作を依頼するときにはサイズを明確に定めて依頼しましょう。幅を持たせて依頼することで柔軟に対応してもらえます。
コストが上がることもありますが、使えるロゴマークを手に入れるためには必要だと考えましょう。